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京都大学経済学部同窓会

Kyoto University Faculty of Economics Alumni Association

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東京支部
Tokyo

2025年度 東京支部総会の報告

 2025年5月10日(土)、千代田区大手町のKKRホテル東京「瑞宝」において、経済学部東京支部総会を開催しました。これまでずっと支部総会開催の場であった学士会館が、老朽化対応のため、昨年12月末をもって一時休館となったことから、今回はKKRホテル東京を開催場所とさせていただきましたが、この素晴らしい会場に約100名の同窓会会員の皆さまにお集まりいただき、第35期の支部総会を盛大に執り行うことができました。

会場となったKKRホテル東京
会場となったKKRホテル東京

 今回も、1960年卒業の大先輩から今春卒業したばかりの卒業生、さらには2026年卒業予定の現役京大生まで、幅広い年齢層の皆さまに参加いただきましたので、実に60数年という幅広い年代の同窓会員が一堂に会したことになります。
 この2025年卒業生や現役京大生の参加は、同窓会本部の皆さまが、在校生に積極的にご案内くださったことで実現したものです。今回初の試みでしたが、同窓会活動の一層の発展に繋げるため、次年度以降もぜひ実施願いたいと考えています。

受付の様子
受付の様子
受付の様子
受付の様子
受付の様子
受付の様子

第35期という記念すべき今回の支部総会は、まず湊長博総長による「老いと病い  超高齢化社会を迎えて」という演題の講演からスタートしました。

湊長博総長
湊長博総長

 東京支部総会における現役総長の講演は10年ぶりでしたが、免疫反応の主役T細胞を作る唯一の臓器である胸腺の消滅、加齢に伴う免疫系の変化、新しいがん免疫療法の開発などについて、誰もが理解し易い言葉で丁寧に解説いただきました。
 また、本講演は医学的見地のみならず、「老化と寿命」や「高齢化社会を迎えて社会はどうあるべきか」等について、ボーヴォワールの言葉やグリム童話などを引用しながらお話しいただくなど、哲学的な要素も含めた、大いに示唆に富むご講演でしたので、多くの方々が身を乗り出して聴き入っておられました。
 実際に、総会終了後の休憩時間やその後の懇親会の場においても、「総長が話されていた臓器の存在は初耳で興味深かった」、「免疫機能の話が本当に面白かった」等の声を数多く耳にしたところです。

学歌斉唱
学歌斉唱

 湊総長のご講演に対する盛大な拍手が鳴りやまない中、第二部である総会の開会が宣言され、全員で学歌斉唱した後、今年就任3年目となられた柄澤康喜東京支部長からご挨拶いただきました。

柄澤康喜東京支部長
柄澤康喜東京支部長

 柄澤支部長は、哲学や宗教、西洋の思想史との親和性を持ちながらどう生きるか、に正面から向き合うべきことへの気づきなど、この講演に深く感銘を受けたことを話されるとともに、湊総長に対し、あらためて感謝の意を述べられました。
 さらに、中国の思想家、荘子の言葉を引き合いに、目に見えて役に立つ《有用の用》ではなく、一見しただけでは役に立つように思えないが実際は大事な役割を担う《無用の用》を大切にすべきであること、すわなち、学問、リベラルアーツなどとともに、我々が進める同窓会活動における縁(えにし)や絆を深めていくことが重要であることを熱く語っていただきました。
 さらに、世代を超えた卒業生同士が共通のテーマで情報共有や意見交換を行う場として、総会後にテーマ別懇親会テーブルを用意しており、同窓会であるからこその特性を生かし、大いに楽しんでいただきつつ、社会課題の解決につながるような何かが生まれることを期待したいとの言葉で、挨拶を締め括られました。

若井克俊経済学研究科長・経済学部長
若井克俊経済学研究科長・経済学部長

 柄澤支部長のご挨拶の後、2期目を迎えられた同窓会理事長の若井克俊経済学研究科長・経済学部長が登壇され、まずは、京都本部から駆けつけてくださった草野真樹経済学副研究科長・経済学部教授をご紹介いただきました。
 その後、同窓会本部の収支が芳しくない現状およびその対策として各種の合理化策を講じていることにつき解説いただきました。さらに、本年3月に開設した同窓会公式LINEアカウントには190人の卒業生の登録があったことや新入生に向けた同窓会のPRを予定していること等、同窓会活動に参加する会員数の増加に向けた各種取組みを進めていることについても丁寧に説明いただきました。

荒木隆司常務理事
荒木隆司常務理事

 次に荒木隆司常務理事からは、第34期の東京支部決算数値の報告に加え、東京支部の事務合理化のため、2年かけてオペレーションのDX化を進め、あらゆる郵便物を廃止したこと、また各種イベントをボランティアによるプロジェクトベースで運営する方式を定着させてきたこと等についてわかり易く説明いただきました。
 さらに東京支部の過去1年間の活動報告として、9月に実施した若手向けイベントは、各界で活躍中の先輩同窓会員を囲むワークショップ企画で、参加者を45歳以下に限定するという初の試みだったが、締切1週間前には定員50名が満席になったこと、また1月の新春経済交流会は、ダイバーシティーをテーマに、各世代の様々な分野で活躍する女性同窓会員によるパネルディスカッション形式で実施したが、女性参加者比率35%と同窓会史上の最高比率を記録したことなどにつき解説いただきました。
 ちなみに、若手向けイベントの会場は、常任理事の中村伊知哉iu(情報経営イノベーション専門職大学)学長から無償提供いただいて実現したものです。

成長戦略本部 鈴木卓馬氏
成長戦略本部 鈴木卓馬氏

 続いて成長戦略本部の鈴木卓馬氏より、産業界との連携による大学の研究成果の社会還元やイノベーション創出の取組みのほか、同窓生向けイベントや社会連携イベント、同窓生向けサービスKUONの各種活動が報告され、基金受入実績では、国立大学では京都大学がトップであることなどが紹介されました。

浅山理恵常任理事
浅山理恵常任理事

 次に京都大学の学部横断の女性同窓会であるここのえ会会長の浅山理恵常任理事より、ここのえ会の設立趣旨や活動内容の報告があり、併せて、会員拡大への協力および「ここのえ基金」への寄付の依頼がなされました。

集合写真①
集合写真①
集合写真②
集合写真②

 総会の最後の締めくくりとして、集合写真の撮影に移りましたが、1枚では収まらないため、ご登壇者以外の参加者には半数ずつに分かれていただき、2回に分けて写真撮影を行いました。

合田隆年氏による乾杯のご発声
合田隆年氏による乾杯のご発声

 総会後の懇親会は、今年も昨年同様の《同期を中心としてグループ》に加え、《キャリア・子育て》、《旅行・地方創生》、《生成AI・テクノロジー》、《企業経営と組織づくり》、《イノベーションとスタートアップ》、《経済と金融政策》という7つのテーマ別テーブルを用意しました。
 各テーブルに全員が着席し終えたところで、本日参加者の最長老、合田隆年氏(87歳)の乾杯のご発声により懇親会がスタートしました。

懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子

 2年前にこのテーマ別テーブルを企画した時は、活発な意見交換を促すため、各テーブルに運営メンバーを配置しましたが、申込み時に自ら希望したテーマに興味を持つ者同士ですので、何もせずともごく自然に世代を超えた情報・意見交換が飛び交う場が出来上がるようになりました。

懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子

 懇親会の場はどこも熱気と活気に満ちている様子がうかがえるものでしたが、さらに今回は、湊総長ご自身が各テーブルを巡回され、情報共有や意見交換の輪の中に入って記念撮影などもされていましたので、いつも以上の大きな盛り上がりが見られたように感じています。

懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
懇親会の様子
司会進行役の藤田啓輔氏
司会進行役の藤田啓輔氏

 約1時間半の懇親会は、盛況のまま中締めを迎え、名残惜しさも漂う中、司会者の閉会宣言により、無事に支部総会を閉会することができました。
 運営事務局としましては、同窓会会員の皆さまのご協力をいただきながら、同窓会支部活動が皆さまにとって、より実りのあるものにしていきたいと考えておりますので、引き続きご支援賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 最後になりましたが、来年の東京支部総会についてのご案内です。
 2026年5月9日(土)16時~19時に、今回と同じKKRホテル東京10階「瑞宝」で開催することといたします。
 今回以上に楽しんでいただける支部総会を目指したいと考えており、多数の皆さまのご参加をお待ち申し上げておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(東京支部常任理事 西川 浩)